伊勢市在住の毎日登山家東浦奈良男氏は国束山に1000回登山を達成しております。

 1984年に印刷会社を定年退職後、翌日から毎日登山を続けてこられた東浦奈良男さんが、2011年12月6日お亡くなりになられました。享年86歳

私と氏との出会いは平成十年、国束山山頂である。例年の草刈り作業中に、登って来られた氏がお声を掛けて下さいました。
東浦さんを初めて見かけたのは十年前、高校生の時に伊勢市の倉田山で黙々と本を読みながら歩いている姿でした。リュックの熊鈴がトレードマークで、その後幾度か伊勢の書店で熊鈴を鳴らしながら本を選んでいる姿を見かけることがありました。そんな氏が声を掛けてこられた時、『あっ、あの人だ!まさか国束山に登って来られたとは!』これが私の一番最初の感想です。

国束山登山ノート 平成11年10月22日

国束山登山ノート 平成11年10月22日

国束山山頂には登山ノートを置いているので、氏が毎日来られている事がわかりました。俳句を詠むのが好きな氏は道中山中での句もノートに残されております。そして平成十一年十月二十二日、ついに国束山一千回登山を達成なされました。その後は違う山へ登られてますが、毎年年賀のご挨拶のほか、富士登山の時は富士山頂から、テレビや雑誌に出られる時など度々お手紙を頂き、お元気なご様子に私自身力をいただいておりました。
訃報を知ったのは昨年末、ご子息である東浦素光様よりいただきました喪中葉書でした。そこには
『(連続登山一万日)達成日は平成二十四年三月十二日、その前月に山と渓谷社より故人の単行本が刊行されます。次の目標は、百歳登山でした。その本が出来るまで、もう少し生きていてほしかった
命の火 燃えつきるまで 登山かな    奈良男
とありました。寂しくなりましたが、連続登山9738日、富士登山368回というとてつもない記録と記憶を後世に残していかれました。
『信念 東浦奈良男 一万日連続登山への挑戦』山と渓谷社

『信念 東浦奈良男 一万日連続登山への挑戦』 山と渓谷社

『信念 東浦奈良男 一万日連続登山への挑戦』 山と渓谷社