「玉城弘法温泉」名付け由来の巨石

玉城町からの登山道入口に巨石が祀られてあります。この石は地域の人々から「弘法石」と呼ばれ親しまれています。石の向かって左側に「・・・海敬白」とあるのが確認でき、「・・・海」が「空海」を連想されることと、国束寺には弘法大師が訪れていると伝えられている事から何時しかこの巨石を「弘法石」と呼ばれる事となりました。
しかしながら、江戸時代中頃に水害に遭い、百瀬川の谷底に落ちてしまいます。幅2m高さ2.5mの巨石ゆえ、容易に引き上げることが出来ずにそのままの形で祀られました。
時は流れて平成4年またもや水害に見舞われましたが、次は災害復旧作業でこの石が引き上げられることとなり、現在の地に祀られ御堂も建立されました。中央に「南無阿弥陀仏」と彫ってあった部分は長い間に水に削りとられかすかに分かる程度です。
平成4年に谷底から「弘法石」が引き上げられたその直後、1キロほど下流で温泉掘削をしていた現場から温泉が湧き出たため、この「弘法石」のご利益ではないかと、泉名を「玉城弘法温泉」としました。
国束山登山の後には、温泉で汗をながし、その効能と弘法石のご利益にあやかって頂きたいと思います。

弘法石

弘法石